ゼミナール「松柏の会」平成22年度開講のお知らせ
松柏の会は「情報から思想へ」をテーマとして、1年間かけて1冊のテキストを丹念に読み解いていく勉強会です。
「松柏の会」は『論語』に由来しています。松や柏は寒さの厳しい雪の中でも緑の葉の色を変えないことから、時代の流れに変化があっても、志や節操・思想を堅く貫いていくことを趣旨としております。
講師は弊会代表理事の岩田温が担当し、会員の方々との対話を重視しながら、混迷する21世紀において、日本人として生きる上で必要な思想・哲学をテキストを通じて身につけている勉強会です。



【本年度のテキスト】
本年度のテーマは「経済」です。
平成22年度は東京帝国大学助教授で早稲田大学教授を務めた経済学者・難波田春夫の主著『国家と経済』の第1巻と第2巻をテキストとして扱います。『国家と経済』を通じて、「経済とは何か」、「日本においてあるべき経済体制と何なのか」「国家とはいかにあるべきか」などを読み解いていきます。なお、毎講義ごとに詳細なレジュメを用意しますので、テキストの購入の必要はありません。
(なお、平成23年度も引き続き『国家と経済』の第3巻~第5巻をテキストとして扱います。)
【難波田春夫とは】
1906年兵庫県生まれ。東京帝国大学経済学部を卒業し、助手に就任。助教授を務める。
共同体を重視した経済学を提唱し、「国体経済学」「皇国経済学」などの理念を提唱する。昭和13~17年にかけて主著となる『国家と経済』全5巻を上梓した。その主張は学界のみならず、戦前・戦中の経済界や政界にも多くの影響を与えた。学徒出陣直前の東京帝大においても、「出陣前に講義を受けたい教授」に挙げられており、難波田の講義には学生に混じり大学教授も聴講に集まったという。
終戦後、GHQによって公職追放される。追放解除後に東洋大学教授、早稲田大学教授などを務める。
著書に『国家と経済』、『スミス・ヘーゲル・マルクス』『日本経済研究』ほか多数。
【なぜ難波田春夫なのか】
難波田春夫は戦前の日本経済、日本経済思想に多大な影響を与えた人物であり、いわば日本独自の経済学を提唱した人物です。ところがGHQによる公職追放を受け、戦後のアカデミズムの世界では難波田の思想は「国粋主義」「全体主義」とされパージされ続けてきました。
しかし、難波田の提唱した国体経済学、皇国経済学の概念は、自由主義が行き詰まりをむかえ、世界経済そして日本経済が混沌としている現代において、日本経済がとるべき道筋、また日本国家がいかにあるべきかを指し示す一つの道しるべを示しているといえます。
混迷する時代の中で、保守勢力の指針となる経済思想とは何かを考えていきたいと思います。
【日程】
松柏の会は原則として毎月第4金曜日の19時より開講いたします。
【平成23年度日程】
| 第6講: | 4月22日(金) | 「神話における国家と経済」 終了しました。 |
| 第7講: | 5月27日(金) | 「遺された教えと法・祭と政の一致」 終了しました。 |
| 第8講: | 6月24日(金) | 「法・祭と政の一致~プラトンと孔子①~」 終了しました。 |
| 第9講: | 7月22日(金) | 「教法の維持~プラトンと孔子②~」 終了しました。 |
| 第10講: | 8月26日(金) | 「知識人と政治」 終了しました。 |
| 第11講: | 9月23日(金・祝) | 「農を本とする経済」(以上第2巻) 終了しました。 |
| 第12講: | 10月28日(金) | 「主題と方法・国家の構造①『血』の統一」 |
| 第13講: | 11月25日(金) | 「『まつりごと』の方法」 |
| 第14講: | 12月23日(金・祝) | 「経済の理念」(以上第3巻) |
| 第15講: | 1月27日(金) | 「現代日本の出発―江戸時代・明治維新の経済」 |
| 第16講: | 2月24日(金) | 「近代的産業の発展―軍事・重化学工業、繊維工業」 |
| 第17講: | 3月23日(金) | 「近代的産業の発端」 |
【平成24年度日程】
| 第18講: | 4月27日(金) | 「近代的産業発展の基底―農村・民族」(以上第4巻) |
| 第19講: | 5月25日(金) | 「支那事変前後の経済・重工業における統制の発展」 |
| 第20講: | 6月22日(金) | 「化学工業・繊維工業における統制の発展」 |
| 第21講: | 7月27日(金) | 「戦時統制経済の将来と課題」(以上第5巻) |
【平成22年度日程】
| ガイダンス: | 「今なぜ、難波田春夫なのか―参院選挙の総括と経済思想の必要」 | |
| 第1講: | 「科学としての経済学①均衡の経済学」 | |
| 第2講: | 「科学としての経済学②波動の経済学と崩壊の経済学」 | |
| 第3講: | 「科学としての経済学③崩壊の経済学」 | |
| 第4講: | 「『経済学』と経済の必然」 | |
| 第5講: | 「経済の必然と『経済時代』」(以上第1巻) |
【会費】
1講義あたり3000円(会費は講義毎に会場にて直接お支払いください。)
【定員】
定員:限定30名(先着順)
【募集対象】
講義の内容は高度なものですが、年齢、性別、学歴に問わず、「学問」「思想」「日本」に関心のある方であれば、どなたでも参加できます。
【会場】
日本保守主義研究会事務所会議室(東京都新宿弁天町2番地 Tel:03-3204-2535 FAX:03-6457-6987)
【申し込み】
こちらのフォームよりお申し込みください
もしくは03-6457-6987までファックスにてお申し込みください。
【お問い合わせ】
メール:お問い合わせは「入会申し込みフォーム」のコメント欄に記載して送信してください。
ウェブサイト http://www.wadachi.jp
【参考】
平成20年度松柏の会
テキスト:浅見絅斎『靖献遺言』
一昨年は江戸時代の儒学者浅見絅斎が著し、維新の志士や会津の白虎隊のテキストともなっていた『靖献遺言』をとりあげ、一年間を通じて講義を行いました。
『靖献遺言』は浅見絅斎が1684年から1687年にかけて執筆した歴史書であり、中国の屈原、諸葛孔明、陶潜、顔真卿、文天祥、謝枋得、劉因、方孝孺の8人を取り上げて、そこから正統性や己の生き方、徳について説きました。『靖献遺言』は明治維新の際には、多くの草奔の志士に広く読まれました。
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